設計開発者・居林尚志の事例
■マシンを徹底して触る
入社後最初に担当したのは、電気通信事業者向けの大型電源装置の評価。
開発プロセスはトライアンドエラーの繰り返しで、評価など地道な作業にかける時間は、設計自体の時間よりも長い。
「もともと、『この機械・機構は、なぜ、こうなっているのか?』が気になって仕方がない性格でしたから、先輩の作業を横で見ているのではなく、自分で触らせてもらうことで基本を覚えていきました。」その後も、インバータの評価、大型UPSの検査に従事。「システムによっては、検査だけで1週間以上かかります。その過程でマシンを徹底して触ります。おかげで、マシンには、開発者たちが込めた一貫したロジックが流れていることに気がつき、それは今でもとても役に立っています」。
■パワーマックスの開発
1990年代の末ごろ、海外からUPS製品の供給を受け国内販売する計画が持ちあがった。届いた製品を評価する過程で、「この製品のアフターケアを我々が任せられたら大変なことになる。」と評価を行ったメンバーは危機感を抱いた。信頼性に対する考え方が、日本とは大きく違っていたのだ。そこでチーム一丸となって、その製品の問題点を全部洗い出す覚悟で、内部を徹底して調べた。その課程で、チームの中には
「もっと優れた新製品を自主開発したい。」という思いが芽生え、上層部に具申した。それが中・大型UPSの主力商品“POWER−MAX”の出発点となった。
■勉強を重ねチャンスを掴む
居林はファームウェアを担当した。「それまでプログラム開発の経験も無かったのですが装置を熟知していれば何とかなる。」と思い、勉強を重ね、自ら志願してチャンス?を掴んだ。単機運転用モデルを開発、さらに並列運転用モデルを開発した。“POWER−MAX”シリーズでは、当社で初めての並列方式を採用したため施行錯誤の繰り返し。「ずいぶん苦労しましたが、完成させた時の充実感は大変なものでした。」
評価部門や検査部門での、実際に製品に触って、全体を把握し詳細を検証した経験が、新しい開発の糧となったのである。
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